2012年10月28日

【ちほく高原鉄道とは?廃線までの歴史】

ちほく高原鉄道は、旧国鉄特定地方交通線の池北線(ちほくせん)を
引き継いだ、第三セクター鉄道でした。

この路線の始まりは、1910年。
道央と網走を結ぶ幹線鉄道網走線として、池田駅〜淕別駅(りくんべつ。現在の陸別)までが開業しました。

1911年に、淕別〜野付牛(のつけうし。現在の北見)までが開業。

翌1912年には、野付牛〜網走が開業し、路線の名称が網走本線に改称されます。

当時はまだ、石北本線(新旭川駅〜北見駅〜網走駅)はありませんでした。

網走本線がたった2年で全通したのには、高知県から入植したキリスト教系移民団体北光社(ほっこうしゃ)の訴えと努力によるものとされています。

北光社は、ちほく高原鉄道の駅名にもなっています。

1932年に石北線が野付牛まで到達します。
網走本線よりも石北線の方が道央への距離の短かった為、石北線が
メインルートになり、網走本線の乗客は減少していきます。

1961年に線路名称の整理が行われて、石北線が石北本線となり本線に、網走本線だった池田駅〜北見駅の間は、池北線に格下げされる事になりました。

池北線へと名称が変わった後も、池田駅〜北見駅間の輸送量は減少を続けます。
1980年に国鉄の経営を再建する為の国鉄再建法(1986年廃止)が制定されると、 池北線も廃止対象路線になってしまいます。

営業キロが100km以上あった池北線は、同じく営業キロが100km以上の標津線、 天北線、名寄本線と共に長大4線と呼ばれ、その存続をめぐって、 地元自治体と国鉄側が協議を重ねました。

1984年に行われた第2次廃止対象路線の審査では、「バスによる転換をしなければ ならないかどうかを調査する為」として、池北線を含む長大4線は、 一旦は廃止の承認を留保されます。

しかし、1985年、乗客数の減少により赤字の増大が予想される事や、 冬季のバスによる転換に問題がない事を理由に、第2次廃止対象特定地方交通線 として追加承認されてしまいました。

池北線の廃止が決定すると、沿線自治体や沿線住民が存続を訴え、 1989年に第三セクターによる北海道ちほく高原鉄道株式会社を設立。

同年6月4日に、池北線は「北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線」として再出発する事になります。


(陸別駅跡にて)

第三セクターへの転換には、池北線の輸送密度が長大4線の中で一番高かった事、 1989年頃は第二次ベビーブームで、鉄道を利用する学生がたくさんいた事、 バブル期で金利が高く、経営安定基金の運用益で赤字補填の目途が立った事など、 いくつかの条件が大きな影響を与えたようです。
また、足寄出身の衆議院議員鈴木宗男氏の強い訴えもあったようです。

しかし、乗客の減少は続きます。
少子化時代を迎え、主な旅客である学生が減少。
長引く不況や公共事業の削減により、沿線人口の流出・過疎化が進行。
1990年には年間102万7千人あった利用者数も、1995年までに81万6千人、 2003年度には約50万人まで半減してしまいました。

また、ゼロ金利政策による低金利の状態が続いて、経営安定基金の運用益による赤字補填が 難しくなった事で、経営状態はどんどん悪化。
赤字は年間数億円規模に膨らんでしまいました。

北海道ちほく高原鉄道株式会社側は、沿線自治体に対し、ちほく高原鉄道存続の為の 資金協力を要請します。
しかし、ちほく高原鉄道以外の公共交通機関が全くない陸別町以外の沿線自治体は、 資金の協力を拒否します。

資金が集まらなかった事を受け、2005年3月27日の取締役会で陸別町長以外の賛成により、 ちほく高原鉄道の廃止が決定されました。

2005年4月21日に、北海道運輸局長に廃止届が提出され、ちほく高原鉄道は、2006年4月20日に廃止となりました。

ちほく高原鉄道廃止後は、バス路線(十勝バス)に転換されています。


(足寄駅跡にて)

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posted by おくたん at 03:21| Comment(0) | TrackBack(0) |  └北海道ちほく高原鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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